イメージアップのために、フランスの一等地にも店を出しました。それは、利益のためではなく、ブランド力を高めるため。そのころは日本人がパリの街をよく歩いていたんです。パリの一等地にミキハウスがある。そこで見た服が日本では6割引きで買える。お客様にそう思ってもらうために出した店です。ファンドや銀行からは、早くその店を閉めろと言われました。毎年5000万円の赤字を出していますから、言われても仕方がない。でも、いつも心の中で思っていました。“何のためにパリで店を出してるか、知ってんのか? 利益のためと違うぞ”と。耐えて耐えて、結果的に今は儲かっています。

- 木村皓一 -

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