主人よりの御命令であっても、第三者が見て、道に外れたことをする奴だ、といわれるような事柄や、また、他人に危害を与えるような事柄は、決してしてはならない。御主人に対し奉っても、それは思いとどまり給うように申し上げなさい。それによってお叱りをこうむり、勘当されるようなことになっても、致し方ない。しかし、その進言によって御思案なされ、道理をもお悟りなさったならば、大いに感心なされることもあるだろう。また、神仏も必ずや御恵みを垂れさせ給うことであろう。
- 北条重時 -
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