「目は口ほどにモノを言う」ということわざがありますが、私の実験の結果では、目はそれほど「モノ」は言いませんでした。同じ人の顔の写真で「無表情のとき」「笑ったとき」「怒ったとき」「恐れているとき」の目もとと口もとを入れ替えてみたところ、目もとの表情は顔の残りの部分の表情に強く影響を受けてしまい、もとの表情を読み取れませんでした。けれど、口角周辺の口もとを変えると、目もとを入れ替えた場合ほど、影響を受けることはなかったのです。また、別の実験では、口もとを入れ替えるだけで、顔全体から受ける印象ががらりと変わることがわかりました。
- 上田彩子 -
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