ぼくがやってきた勉強法というのは、いってみればなんということのない、ひじょうにふつうのことなのです。ただひたすら、おもしろい小説を読み、おもしろい映画を見、おもしろい話を友だちから聞くのです。旺盛(略)な好奇心にものをいわせて、外部からいろいろと取り入れるしかありません。それはフィクションだけとはかぎりません。ノンフィクションから影響をうけたり、想像力を刺激されることもあります。とにかく、外から、どんどん摂取(略)することが大切なことなのです。そうこうしているうちに、自分の中に、おもしろさの素のようなものがたまってきます。それをどう効果的に読者に伝えるかというテクニックは、また平凡ないい方になりますが、これはもう、ひたすらかくしかないのです。かいてかいて、とにかくかいておぼえる-そのうちに、いろいろなことがわかってくるはずです。

- 藤子・F・不二雄 -

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