私は、実業家の中に名をつらねながら、大金持ちになるのは悪いと考えている。人情としては誰でも他人より多く蓄積したいと苦心するのが普通である が、この多いということには際限がない。極端に考えて、もし一国の財産をことごとく一人の所有物としたら、どういう結果をきたすであろう。これこそ国家の 最大不祥事ではあるまいか。このように際限のない欲望に向かって欲をたくましくする者が続出するよりも、むしろ知識ある、よく働く人を多く出して国家の利 益を計るほうが万全の策であると思う。一人が巨額の財産を築いてもそれが社会万民の利益となるわけでもないし、ようするに無意義なことになってしまう。無意義なことに貴重な人間の一生を捧げるというのはばかばかしいかぎりで、人間と生まれた以上はもう少し有意義に人生を過ごすべきであろう。実業家として立 とうとするならば、自分の学術知識を活用し、主義に忠実に働いて一生を過ごせば、そのほうがはるかに価値のある人生である。 - 渋沢栄一 - 前の名言 限りある資産を頼りにするよりも、限りない資... 次の名言 交際の奥の手は至誠である。理にかない調和が... 渋沢栄一のその他の名言・格言(全49件) すべて世の中のことは、もうこれで満足だという時は、すなわち衰える時である。 夢なき者は理想なし。理想なき者は信念なし。信念なき者は計画なし。計画なき者は実行なし。実行なき者は成・・・ 入るを計りて、出(いず)るを節す 数字算出の確固たる見通しと、裏づけのない事業は必ず失敗する。 男はいかに丸くとも、角(かど)を持たねばならぬ。金はボロに包んでも金だが、石は錦に包んでも石。 明治維新当時の財界における三傑は三井の野村利左衛門(三井財閥の創設者)と鉱山王の古河市兵衛(古河財閥・・・ 得意時代だからとて気を緩さず、失意の時だからとて落胆せず、常操をもって道理を踏み通すように心がけて出・・・ 富を成す根源は何かといえば、仁義道徳、正しい道理の富でなければ、その富は完全に永続することができぬ。・・・ 大なる立志と小さい立志と矛盾するようなことがあってはならぬ。 事業には信用が第一である。世間の信用を得るには、世間を信用することだ。個人も同じである。自分が相手を・・・ 渋沢栄一の全名言・格言を見る(全49件) 偉人の名前を姓名判断で見るとすごい結果に?!