筋を考えるのが漫画家の生命線です。私ははっきり言ってその努力は惜しみませんでした。いまでも続けている。なにしろ、漫画が好きだからね。私が売れなかった時代でも、原稿料の半分は、漫画の筋を考えるのに役立ちそうな本とか、妖怪の作画のための資料とかを買い込むのに使っていました。食べ物を買う金も満足に残らなかったが、それだけ「好き」の力が強かったのです。
- 水木しげる -
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