独立取締役の法制化は反対です。法律はどうしてもリスクを排除しようとするので、リスクを取らない経営者がよいという評価になりかねないのです。企業の活力を削ぐという両刃の剣のようなところがあります。人間の体で例えるとわかりやすいでしょう。風邪を引くのは仕方がありません。ただ、風邪から肺炎などの重篤な症状にならないようにするのがガバナンスです。ハードロー(法制化して強制すること)はどうしても過保護になり、風邪をひかぬよう無菌室にいろと言いかねないものです。
- 冨山和彦 -
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