ワークライフバランスの一番の問題は日本企業の意思決定の方法にあると思います。日本企業の物事の決め方というのは、昔からほとんど変わっていないんですね。いまでも、すべてのキーパーソンから合意を得られないかぎり物事が決まらない「コンセンサス方式」が、圧倒的に主流です。この方式の弊害は、みなさん重々ご存じでしょう。関係者全員に根回しをするだけでも時間がかかるうえ、たった一人の反対で仕事がストップしてしまう。その煽りを受けるのは、一般社員ですよね。手待ちの状態が続いたあげく、期限ギリギリに決定が下され、それでも期日は元のまま。そうなれば、残業せざるを得ません。

- 冨山和彦 -

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