私はずっと、他人に頼られ、任される人間になりたいと考えていました。でも、30代後半になった頃、相手も同じ気持ちなのかもしれないと気づいたのです。私だけが一方的に頼られることを目指すと、相手は「また頼ってしまった」と不安になり、相手に依存しているような気持ちになります。ようやくそのことに気づいてからは、あえて相手に頼ることを心がけるようになりました。自分から進んで、わからないことを教えてもらったり、困っていることがあれば相談したり。若い頃なら「自分の頭では何も考えられないのか」とバカにされるかもしれませんが、キャリアを積んで仕事上のポジションや能力が上がれば、相手も「この人が頼ってくれているんだ」と喜びを感じてくれるものです。

- 三谷宏治 -

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