信越化学工業でやってきたのは、様々な事業案件の責任者に経理財務の視点を持ってもらうように促し続けることでした。たとえば、私は経理部長から経理財務担当常務のころまでに約30件のM&Aに関わりましたが、交渉の際、事業部長に「アフターM&A(買収の後)を考えましょう」と言い続けました。海外企業などの買収案件が持ち上がると、買収価格の算定や事業内容の点検などを行いますが、その最中に「買収後も、買収先企業の大口の取引先は継続するのか」「原材料の購買先を複数にするなど、何かあったときに対応できる仕組みになっているか」といったことを言い続けるのです。
- 金児昭 -
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